絵本には普段教えることができない大切なことがたくさん詰まっています。 それは表現力や想像力を豊かにすることや、新しい世界への興味関心を広げることなど様々です。 また絵本を読んで感じたこと、考えたことが子供の心の成長に繋がればいいと期待する親御さんも多いですよね。そのために絵本選びはとても重要になってきます。 今回は子どもの心の成長を促す作品の中でも、やさしい気持ちを育む絵本を紹介します。お子様と読む絵本にぜひおすすめしたい8冊です。
目次
絵本は子どもにやさしさを教えてくれる
お話の中でやさしさに触れることで、読んだ後に心地よい感覚を生む作品もあれば、逆に期待したやさしさに触れることができずに違和感を抱き、最後には残念な気持ちが残るものもあります。 作者が伝えるやさしさのかたちは様々ですが、そういった絵本との出会いはやさしさとは何か考えるきっかけになります。 読み終えた後に人や動物にやさしくしようと思ったり、人に思いやりを持つことができたら、やさしい気持ちが芽生えた証拠です。 継続してそういった絵本を手に取り、子供にはあたたかい気持ちを育んでいってほしいものです。
読んだあとやさしい気持ちになれる絵本
どうぞのいす (3歳~)
うさぎは木の下に「どうぞのいす」という立て札と一緒に椅子を置きます。 初めに椅子の前を通りかかったろばは、いすの上に持っていたどんぐりのかごを置いて、木の下でお昼寝をし始めます。 ろばが眠っている間に次々と動物が来て、順番にいすの上においてあるものを食べてしまいます。しかし、どの動物もなにもないのは次に来る人がお気の毒だと、持っていたものをかごに入れてから去るのです... その心遣いに思いやりが感じられるお話です。 誰かを思う気持ちがわかりやすく表現されていて、やさしい気持ちになれます。 テンポのよいストーリーなので、親子で楽しみながら読むといいかもしれません。
きつねとぶどう (3歳~)
きつねのお母さんはおなかを空かせた子ぎつねのために、いくつもの山を越えてぶどうを取りに行きます。 ぶどうを取って子ぎつねのいるすぐ近くまで戻りますが、そこへ猟師が来ていることに気が付いたきつねのおかあさんは、子ぎつねを助けようと...。 親のこどもに対する深い愛情が描かれた作品です。お話の後半は衝撃的な悲しみやせつなさがこみ上げる場面もありますが、それ以上に母のやさしさが胸に響き、心があたたかくなります。 読んだ後、お子様のこころにきっと何かが残るはずです。
めがねをかけたら (5,6,7歳~)
めがねをかけなくてはいけなくなった女の子のお話です。 誰もかけていないし、学校に行ったらきっと笑われるから絶対にイヤだ。 でもめがねをかけたらすてきなものが見えるかもしれません。 学校にめがねをかけて行った女の子の不安な気持ちはどのようなかたちで解消されるのでしょうか。 初めての不安な気持ちに共感できるところや、女の子に対する周りのやさしさや思いやりが素敵だと感じます。
読んだあと人にやさしくしたくなる絵本
ねずみくんのきもち (3,4,5歳~)
ねずみくんはねこくんに意地悪されてしまいます。どうしてぼくに意地悪するのかな?? フクロウくんが、ねずみくんをいじめるわけやおもいやりをもつことの大切さについてやさしく教えてくれます。 少し長いお話ですが、とてもわかりやすい内容になっています。たまに自分を振り返りつつ、改めて他者への思いやりを意識することができるので、大人もたまに読み返したくなる一冊です。 こどもに思いやることをどう教えようか悩んでいる時は、この本をぜひお子様に読み聞かせてあげてください。 そして、親子でいろいろお話しする時間をもてたら、きっとお子様にも大切なことが伝わるはずです。
ずーっとずっとだいすきだよ (5,6,7歳~)
犬のエルフィーと男の子は一緒に成長していきます。 男の子は毎晩エルフィーに大切な気持ちを伝え続けます。 当然エルフィーが先に老いていき、ある朝目覚めるとエルフィーとの別れが訪れます。 かなしみよりももっと大切なこと、心からの愛を伝えることの大切さを教えてくれる本です。
だいじょうぶ だいじょうぶ (4歳~)
主人公の男の子はおじいちゃんの「だいじょうぶ だいじょうぶ」であらゆる不安から解放され、何があっても落ち着いた心を取り戻すのです。 不思議な力があるおじいちゃんのその言葉。 せつなさを感じつつも、男の子の成長に嬉しさを覚えます。 だいじょうぶの持つ言葉の力に助けられた男の子が、今度はその言葉をおじいちゃんに伝えていくラストシーンは胸が熱くなります。 きっとあなたもその言葉を誰かにかけてあげたくなりますよ。
読んだあとやさしさについて考えさせられる絵本
いちばんしあわせなおくりもの (3歳~)
仲良しなくまくんとこりすくん。 こりすくんはくまくんのことがだいすきで何か贈り物をしたいと思うのですが、何もほしいものがないくまくん。 こりすくんはあれやこれやと提案をするのですが、最後にくまくんが選んだこととは... ふたりの友情を深く感じられる場面では、思わずこちらも笑顔になれます。 相手を思うやさしさのかたち、愛情のかたちについて考えさせられます。 かわいい絵とほのぼのしたお話に、お子さんと穏やかな時間を過ごせる作品です。
おおきな木 (5,6,7歳~)
少年と大きな木のお話です。 少年は幼い頃よくこの木と遊んでいましたが、大きくなるとこの木に会いにくることは少なくなりました。大人になってたまに会いに来ても木にお願いばかりするのです。 大きな木は自分を犠牲にしながらもその願いを全て叶えてあげます。 木の立場になって、次に少年の立場になって、納得いく解釈ができるまで、何度も読みたくなります。そして何度も考えたくなる本です。
まとめ
寝かしつける時に読んで、あたたかいきもちでおやすみを迎えるのもいいですね。 また読み聞かせの後に、親子でやさしさについて話し合う機会を作るのはいかがでしょうか。 絵本が教えてくれたやさしさは子供のこころに響いてくれます。これからの絵本選びにぜひ取り入れてくださいね。 子供の心を育てるのにかかせない絵本、絵本選びに迷ったら、30ヵ国を超える国と地域の絵本が、お子さんの月齢に合わせて毎月送られてくる絵本定期配送サービス「WORLDLIBRARY Personal」もおすすめです。 普段お父さんお母さんが手に取らない世界の絵本からは、多様性を学ぶこともできます。
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