子どもを寝かしつけるとき、毎日絵本など読み聞かせをしているパパやママは多いのではないでしょうか。 でも毎日のことになると「最近同じ本ばかり読んでるからあきてきたかも」「大人も子どもも楽しめる絵本ってないかな?」と絵本えらびに苦戦してしまいますよね。 そこでおすすめしたいのが「日本の昔話」です。今回だれもが知っている名作だったり、タイトルは聞いたことあるかも?というお話をえらんでみました。 子どもも大人も読み聞かせの時間が楽しくなるように、ぜひ今後の絵本えらびの参考にしてください。
どうして今昔話?
ほのぼのと心温まる話もあれば、いまの絵本にはあまり見られない悪いことをした登場人物にはばちがあたりと、因果応報なこともオブラートに包まずしっかりと描かれているものも多い日本の昔話。ですから物語の中には教訓があったり、さまざまなことを考えるきっかけになったり、他人の感情を想像するこころを育ててくれます。 また長く語り継がれていることが多いので、おじいちゃんおばあちゃんとまごが共通の話題にできるのも良い点。大人にとってもなつかしいものばかりなので、改めて読むと新しい発見があって楽しめると思います。
おすすめの日本の昔話
ごんぎつね
人里はなれた山のなかに「ごんぎつね」というきつねがいました。ごんはひとりぼっちの子ぎつねで、あたりの村へ出かけてはいたずらばかりしていました。そんなある日、兵十の仕掛けた網からうなぎを盗みます。しかしそのうなぎは兵十が病気のお母さんへ食べさせようと仕掛けたものだったのです。
「ごんぎつね」
ご存知のかたも多いと思います。悲しいお別れで最後をむかえる物語ですが、読み聞かせる大人にはなつかしく、子どものこころにはきっと「何か」を残してくれる名作です。
かさじぞう
むかし山おくに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんの家は田んぼも畑もないので、毎日あみがさを作りそれを売って暮らしていました。ある年の大晦日、明日はお正月だというのに、おもちを買うお金もありません。
「かさじぞう」
思いやりをもって善い行いをすると良いことがかえってくる、という昔話です。「だからみんなに優しくしてあげたいね」と語りかけながら読み聞かせをしてもいいですね。
十二支のはじまり
昔ある年のくれに、神さまが動物たちをあつめて、言いました。「元日のあさ、新年のあいさつにごてんへきなさい。1番はやくきたものから12番まで、順番に1年間ずつ、動物たちの王さまにしてやろう」
「十二支のはじまり」
「どうして十二支にねこが入っていないの?」お子さんにそう聞かれたとき読んであげたいちょっとコミカルなお話です。動物の特徴で十二支の順番が決まっていくのは大人も読んでいて楽しめます。
三枚のおふだ
むかし山寺におしょうさんと小ぞうさんが暮らしていました。お正月が近づくと小ぞうさんは家へかえりたくてたまりません。おしょうさんへ「家へかえしてほしい」とお願いしますが「山にはこわいやまんばがいるから、忙しいお正月が終わったら家まで送ってやるからそれまで待ちなさい」と言ってかえしてくれません。
「三昧のおふだ」
こちらは絵本ではなく紙芝居になります。紙芝居は子どもたちには文字が見えないので読み手は少しオーバー気味に演技をしたりと練習が必要ですが、一枚づつ場面が変わるたびにめくっていくので、子どもたちは続きをハラハラドキドキしながら楽しむことができます。
ねずみのよめいり
むかしあるところに、ねずみのいっかが住んでいました。ある日しんるいのねずみが年頃のむすめにえんだんをもってきます。おとっつぁんねずみはむすめを嫁にやるのがおしくて「せかいで1番えらいむこどの、おてんとうさまなら嫁にだしてもいい」とつい言ってしまいます。
「ねずみのよめいり」
読み聞かせながら親子で「せかいで1番えらいのは誰かな?」と一緒に想像したり楽しめる物語です。幸せはすぐ近くにあると教えてくれています。
つるのおんがえし
ある日じいさまはたきぎを背負ってまちへ売りにでかけました。しばらく歩いていると、ばたばたっと音がしたほうにつるが罠にかかっていました。じいさまは罠にかかったつるを逃してあげました。その晩のこと雪のふるなか「ごめんください」と小さなむすめがたずねてきました。
「つるのおんがえし」
誰もがいちどは読んだことがあるお話だと思います。この絵本はいわさきちひろさんの挿絵が絵本に合っていてとてもすてきです。約束の大切さを教えてくれます。
かぐやひめ
むかし竹をとってかごをつくるおじいさんがいまいした。ある日竹やぶにいくと、光るたけを見つけます。切ってみると中には小さなおんなのこがいました。
「かぐやひめ」
月を見ると思い出す日本最古の創作物語の1つです。竹から生まれて月へ帰っていくって不思議なお話ですよね。かぐやひめの注文の品を想像したりするのも話が広がって楽しめそうです。
わらしべちょうじゃ
むかしあるむらに、住む家もなくなべかまひとつない貧乏な男がいました。なにしろどうにもならんので、観音様にがんをかけた。「どうにかこうにかなんとかなるようにならないもんでごぜえましょうか」すると「つかんだものははなすではない」とお告げがあった。
「わらしべちょうじゃ」
わらしべが違うものに変わっていく物々交換のお話です。 独特な言い回しにイラストも雰囲気があっていて子どもが楽しめるのはもちろんですが、大人はぜひ後書きも読んでみてください。なるほど〜ともう一度読み返したくなりますよ
たくさん読んであげたいならセット買い
毎回絵本を選んであげるのも楽しみのひとつだと思いますが、選りすぐりの本をセットもおすすめです。
子どもとよむ日本の昔ばなし 12巻セット 単行本 –
こちらは誰もが一度は手にとった事があるような有名な絵本ばかりを集めた12巻セットになっています。 昔から語り継がれている内容そのままで、話の長さも読み聞かせにちょうど良いものです。挿絵も昔ながらのもので、それがまた日本の昔話にあっています。子どもでも持ちやすい大きさなので、少し大きくなると自分で絵本をえらんで読むようになるでしょう。
名作よんでよんで 日本の昔ばなし20話
こちらは一冊で20話の物語を楽しめるものです。ひとつのお話をギュッとコンパクトにした感じの絵本で、内容も昔ながらの話とは少し変わった部分もありますが、子どもでも読めるような大きな文字にイラストが描かれています。 寝つくまで絵本をえらびなおす手間が省けて一冊だけ準備して読み聞かせできるので重宝します。 ただ簡易的なお話になっているので、こちらで興味を持った物語があればまた別で買い直すのもいいかもしれません。
日本名作おはなし絵本(全24巻)
こちらは24冊の絵本がまとまったセットになります。物語の内容もはしょらずにしっかり描かれていて、挿絵も今風ではなく昔話という雰囲気があります。 24冊の絵本がセットになっているので、読み聞かせる大人も「こんな物語あったあった」となつかしく「今日はどれにしよう」と絵本をえらぶのも楽しみも。
まとめ
今回は日本の昔話をいくつか紹介しましたが、気になる絵本は見つかりましたでしょうか? 「善い行いをすれば良い事が起こる」「約束をやぶったり、悪いことをするとばちがあたる」など、さまざまな教訓を学べるのが日本の昔話のよいところです。 ぜひ「どうしてこうなったと思う?」とお子さんと語り合いながら、親子で読み聞かせの時間を楽しんでください。
コメント